最終回には、これまでの実践結果を発表をしていただきました。
その内容が素晴らしかったので、参加者の許可を得て書かせていただきます。
50代の管理職Eさんはそれまでは、奥様のお話をを見ながら聞き流したり、ついアドバイスや意見を言い勝ちだったそうですが、コーチのように聴くことをご家庭でも実践されました。
Eさんが答えを持たずにただ聴いたことで、最初はAかBかの二者択一で悩んでいた奥様が、ご自分で第三の答えを出して解決されたそうです。
またEさんご自身は、ビジネスの場で気持ちを伝えるということを、これまでほとんどしてこなかったことに気付き、これからはそこを変えてみたいと言っておられました。
穏やかな語り口のEさんは、きっとますます素晴らしい上司になられるのでは、と思いました。
30代の管理職Fさんは、とても熱心に参加してくださっていました。
それでもコーチングでどこまで解決できるのか、と懐疑的な思いもお持ちでした。嬉しいことに、それを率直に発言してくださる方でした。
お忙しい中、貴重な時間を割いて参加してくださる方々のお役に立ちたい!という思いがいっぱいなので、ちょっとドキッとしながらも、率直な意見が出ることにホッとした面もありました。
そのFさんが話してくださったのは、コーチング的な関わりをするようになった結果、会議の時のFさんの発言の量が、50%から10%と大幅に減り、その分他のメンバーの発言が増えたことです。
これをお聞きして、とっても嬉しかったです。Fさんは、きっとご自身のやり方でコーチングを使いこなしていかれると思いました。
50代のGさんは、
「自分も含めてあらゆる人が可能性のかたまりだと感じた。自分自身が成長途上であると気付いた」
と書いてくださいました。若い頃からいろんな勉強をして来られ、現役の経営者でもあるGさんのこの一言に、深い思いを感じました。年齢に左右されない瑞々しい感性に、私もいつまでもこんな風に言える人でありたいと思いました。
40代経営者Hさんは、もう既にコーチングを実践されているご様子で、コーチングにはFさん同様懐疑的でしたが、6回とも参加してくださいました。
そして、社員に仕事を任せたことで、素晴らしい業績を上げたお話をされました。
経営者や管理職の方から、頭でわかっていても、なかなか部下に仕事を任せられないと言う声をよく聞きます。ですので、そのポイントを尋ねてみたのですが、状況的にそうせざるを得なかっただけと、サラリとカッコよく言われます。
もしかしたらそれだけでなく、Hさんの中で何か変化があったのかもしれません。