人は、自分自身の体験から、あるいは周りの人や環境、出来事から、フィルターや制限となる思い込みを無意識のうちに取り込んでいます。 まずそのことに気付き、今の自分に不要なものであれば、それを外すことが必要です。
それと共に「自分は本来どういう人で、本当はどうしたいのか?」ということを知らなければなりません。では、本来の自分を知るにはどうすれば良いのでしょうか?
自分の中には2層の領域があります。
- 自分が知っている表面の自分 → 考えれば答えがでる
- 自分が知らない深層の自分 → 考えてもすぐに答えがでない
そして本来の自分自身は深層の部分にあります。
その部分を知るにはまず頭で考えるのではなく心で感じることが必要です。
そうすれば、ちゃんと心や身体は答えてくれるのです。
それでは”感じる”ってどういうことなのでしょうか?
「考える」と「感じる」の違いは?
レストランに入ったら、店内は少し混んでいるようで店員さんも忙しそうな様子。
ふと窓際の席を見つけ、「あっ、あの席いいな~」と思いながらも、
「こんな混んでるときにあんないい席が空いてるなんて、きっと予約に違いない」とか「お昼時で店員さんも忙しそうにしているし、希望を言って嫌な顔されたら嫌だな」なんて考えてしまい、
「言えない」と感じてあきらめて、案内された違う席に座りました。
メニューを見ていると、後から来たお客さんが「あそこの窓際の席がいいんですけど」と店員に伝えています。「どうぞ」と案内された人たちはその席に座り、楽しそうに会話を始めました。
それを見て「あ~あ」と悔しくなって胸の中でモヤモヤ感を感じながら、
「やっぱり予約じゃなかったんだ」「店員に言えば良かったな」と思いました。
上の事例で青文字のところが心で感じているところ、赤文字のところが頭で考えているところです。
こうした流れを図にすると以下のようになると思います。
このように多くの場合、ちゃんと感じているのにもかかわらず、感じていること、つまり本当の気持ちを無意識に飛ばしてしまい、頭で考えたことに影響されて行動を選択しているのです。
この例はランチの席のことですが、これが自分の夢や目標だったり、仕事や人間関係のことだとしたらどうでしょう?
やりたいと思っているのに、いろいろ考えるとなかなか行動に移せない、とか、考え過ぎてグルグルしてしまい、本当はどうしたいのかがわからなくなる、ということが起るのではないでしょうか?
「頭で考えることではなく、心で感じる」ことにフォーカスすると、
- 自分は本当はどうしたいのか?
- 可能性を制限しているものは何か?
- 本来の自分はどんな人なのか?
が明確になってきます。
この部分を一緒に見つけていき、ありたい自分に向けて自発的な行動が起こるようサポートするのが、コーチの大きな仕事だと私は考えています。
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