自分自身と向き合うー私の体験

コーチングの体験事例

自分と向き合うこと

「あなたにとって、自分と向き合うってどういうこと?」

ある時、私のコーチから投げかけられた設問。

自分の課題をクリアしようといろんなことをやってみたが、なかなか超えられない。
万策尽きた感じで、本当にどうしていいのかわからず、とても苦しかった時。

「自分と向き合う」・・・よく使う言葉だ。
けれど、それが自分にとってどういうことなのか、と改めて問われると、答えに詰まった。

いくつか言葉を口にしても、どこかで聞いたり、読んだりした言葉。
それは自分の答えじゃないよ、と身体がNOを言う。
何日考えても、なかなか答えが出ない。

そんな時、立て続けに3つの出来事が起こった。

3つとも、1対1の人間関係でのこと。
私はそれぞれの関係に違和感を感じていた。
平たく言えば、もやもやしたり、嫌いだったり、逃げたくなったりしてる感じ。

コーチングを学ぶ以前だったら、まあ、ここは大人になって、とか、違和感を見ないようにするとか、さり気なく関係を終わらせるとかしてやり過ごすこともできたのかもしれない。

でも、それをするとどういうことになるのか、以前、随分痛い目にあっているので、もうそれはやるまいと決めていた。痛い目をして学んだことは、相手に誠実であるということは、相手も自分も大切にして、どちらにも嘘をつかないということだ。

これをするのは、とても勇気がいる。だからいつもできているとは言い難かった。

自分の課題クリアのためには、決して逃げないこと。
これだけははっきりわかっていたから、話し合った。

それは、言ってみればこんな感じ。

相手と自分の間に、私の違和感を取り出して置く。
それを二人して見てみる。
相手には、それがどんな風に見えるのか話してもらう。
もう一度二人して見て、どうしたら互いの関係がよりよくなるか話し合う。

大事なのは、二人にとって目指すところは同じ、つまり、よりよい関係になりたいと願っていることなのだ。

一人とは、すんなり分かり合えた。
もう一人とは、話しても話しても近付けず、別の場面で本気で向き合ったことで超えられた。
3人目は、口論に近い状態になったけれど、本気でぶつかり合う中で、サッと光が射す瞬間があり、一瞬で繋がった。

一つ一つが心震える体験だった。

そして、気付いた。設問の答えを手にしていることに。

「嫌だと思う感情を、思考での解決に走らず 味わい尽くす」
「人と自分に正直に、本気で正面から関わる」

これが、私の中から出た私の答え。

問いを持ち続け、心と身体の声にじっと耳を済ませていると、必ず自分の答えが見つかる。
こうやって一つづつ、他の誰でもない、自分の答えを見つけていくことが、人生を主体的に生きていく、ということなのかもしれない。